リフォームで利用できるローンとは?お得に利用する方法を徹底解説

自治体や民間企業によってリフォーム専用のローンが用意されているのをご存知ですか?

家のリフォームには多くの費用がかかります。大規模なものであれば、自己資金のみで賄うのは難しいでしょう。

リフォーム専用のローンを利用すれば、お得に借り入れることができます。

今回はリフォームで利用できるローンについて徹底的に調べました。

この記事では主に以下の点を取り上げて分かりやすく解説しています。

  • リフォームで使えるローンは何があるの?
  • 安く、お得に利用するにはどうしらいい?
  • どのローンがおすすめ?
  • 手続きの流れは?

記事を読み終わるころには、どのローンが自分に合っていて、どのローンを選べばいいのか分かるようになります。

はじめての人でも分かるように解説していきます。

リフォームで利用できるローンには何があるの?

リフォームで利用できるローンはリフォームローンリフォーム一体型住宅ローン(以下一体型住宅ローン)の2種類があります。

どちらも銀行からの借り入れという点は同じですが、この2つのローンには大きな違いがいくつもあります。

どちらを選ぶかで支払う金額、借り入れられる金額が大きく変化するので注意が必要です。以下でそれぞれ解説します。

リフォームローンとは

リフォームローンとは、民間企業がリフォームを検討している人向けに扱っているローンです。

住宅ローンとの最大の違いは無担保で借り入れができる点ですね。無担保である分、審査手順が少なく簡単で結果が早く分かります。

ネットのみで完結するローンもあり、住宅ローンと比べると気軽に借りられるようになっています。

しかし、住宅ローンと比べると、無担保であるがゆえに借り入れられる金額が10万~500万と少なくなってしまいます。返済までの期間も住宅ローンと比べると短めです。

また、金利も2~8%と高めに設定されています。

担保有りで借り入れられるリフォームローンもあるので、そちらを利用すれば、住宅ローンと同等の金額を借り入れることも可能になりますね。

一体型住宅ローンとは

一体型住宅ローンは、住宅ローンの中に含まれるリフォームプランのことをいいます。住宅ローンを利用している人のみ利用できるローンです。

自治体と民間企業の両方で扱われています。

一体型住宅ローンは、持ち家を担保に入れることが借り入れの条件です。

担保があるため、借り入れられる金額が10~3000万と大きく、返済までの期間も長期間で設定可能になります。

一体型住宅ローンを利用できるパターンは2通りになります。

  • 既に住宅ローンに加入している
  • 中古住宅を購入し、加えてリフォームすることを検討している

リフォームローンと一体型住宅ローンの特徴比較

一般的なリフォームローンと一体型住宅ローンの特徴を比較してみました。

リフォームローン 一体型住宅ローン
金利 2~8% 1%前後
返済までの期間 最長10~15年 最長30~35年
借入可能額 10~500万 10~3000万
審査 簡単 厳密
借入までの早さ 早い(最短即日) 遅い、状況によって変化
担保 なし あり

リフォームで利用できるローンはどっちがおすすめ?

リフォームローンと一体型住宅ローンではそれぞれ特徴が大きく異なるため、どちらのローンがおすすめであるかはその人のニーズによって変わってきます。

以下で、それぞれどんな人が利用したらよいのかを解説していきますね。自分がどちらにあてはまるのかを考えながら見ていただければと思います。

リフォームローンはこんな人におすすめ!

リフォームローンは以下の人におすすめします。

  • 小規模のリフォーム
  • 住宅ローンに加入していない
  • 借り入れの審査を早くすませたい

リフォームローンは小規模のリフォームを行なう人に特におすすめです。

借えり入れられる金額が少なく、返済期間も短く設定されるため、少額の融資であればリフォームローンを利用した方がよいでしょう。

というのも、一体型住宅ローンの手続きには、まとまったお金が必用だからです。

住宅ローンの場合、融資ををどこで受けるかにもよりますが、一般的におよそ20万円ほどの手数料がかかってしまいます。

たしかに金銭面で有利な点が多いのは住宅ローンです。

しかし、少額の融資でいいのに一体型住宅ローンを利用してしまうと、返って損をしてしまう場合があります。

そのため、小規模のリフォームで資金が必要な人はリフォームローンの利用した方がお得でしょう。

一体型住宅ローンはこんな人におすすめ!

一体型住宅ローンはこんな人におすすめ!

  • 大規模なリフォーム
  • 住宅ローンを利用している
  • 支払い先をまとめたい
  • 金利を安くしたい
  • 控除を受けたい

まず前提として、住宅ローンのを利用している必要があります。もし住宅ローンを利用していて、なおかつ工事が大規模になりそうなら一体型で組んだほうがよいでしょう。

リフォームローンと比べて金利も安いですし、長期的な支払いが可能です。そのため月々の負担を小さくすることができます。

もし現在利用している住宅ローンにリフォームプランが用意されていなくても、リフォームに対応している銀行に乗り換えることもできます。

また、一体型にすることで住宅ローンとリフォームのローンの支払いを分ける必要がなく、ローンの管理が行いやすくなりますね。

加えて、住宅ローンを利用したリフォームだとリフォーム費用が控除の対象になる可能性があるんです。(後述)

しかし、借り入れには担保が必要であるため、審査手順は多く、手続きには手間がかかります。

手数料なども約20万円ほど必要になってくるため、気軽に借りるのは難しいです。

ローン利用の際に審査される項目

ローンの貸し出しの際には必ず、貸し出しても問題がないのか審査があります。

金融機関は一体どの点に注目して審査を行なっているのでしょうか?

平成29年度の国土交通省の調査によって回答によると主な審査項目は以下のようになっています。(参考→http://www.mlit.go.jp/common/001226959.pdf)

  • 完済時年齢
  • 健康状態
  • 借入時年齢
  • 担保評価
  • 連帯保証人の有無
  • 勤務年数

いずれの項目も90%以上の金融機関が審査の対象にしていると回答していました。

リフォームローンに関しては住宅ローンに比べると審査が軽めである場合が多いようです。

ローンを利用する際には金利に注意しよう

ローンを利用する際には、金利のタイプがどのようになっているかきちんと必要があります。

金利の%がいくらかも大事ですが、金利のタイプがどうなっているのかにも十分に注意しましょう。

選択した金利のタイプによっては最終的に支払う金額が大きく変わってくるからです。

リフォームで扱われるローンの金利には大きく分けて3つのタイプがあります。

  1. 固定金利制
  2. 変動金利制
  3. 固定金利選択制

以下で詳しく説明しますね。

1.固定金利制

固定金利制とは、借り入れている期間、金利が変化することのない制度です。

融資する銀行側があらかじめ設定した金利が、借り入れ時から、返済完了時まで適応するのが固定金利制度の特徴になります。

市場の影響によって金利が安く抑えられているときでも、契約時の金利が適応されるのが固定金利制。場合によっては多く払いすぎてしまう可能性も。逆もしかりです。

例えば、固定金利制度で契約した場合の金利が1.00%だったとしましょう。しかし、他の制度での金利が0.50%だった場合、2倍多く金利を支払わなければなりません。逆に他の制度での金利が2%であれば、支払う金利は半分ということになります。

固定金利制は金利が変化しないため、入念に支払い計画を立てたい人向けです。多少損をしてしまってもいいから、安定した支払い計画を選びたい人は固定金利制を選ぶのがよいでしょう。

2.変動金利制

変動金利制とは、市場の動きにあわせて金利が変動していく制度です。

多くの場合、見直し期間は半年に1度あり、見直したときの市場の状態に合わせて金利が変動します。

変動金利制は市場の動きに合わせて金利が変化するので、最終的に支払う金額が安くなる可能性もありますし、逆に高くなってしまう可能性も。

長期になれば長期になるほど市場の動きを予測するのはむずかしいので、比較的短期間の借り入れであれば変動金利制を選択してもよいかもしれません。

変動金利制は不安定になってもいいから少しでも金利を抑えたい。得をしたいというかたに向いています。

また、借り入れ期間中は金利が低いまま保たれるだろうと予想される場合も変動金利制を利用したほうがお得です。

3.固定金利選択制

固定金利選択制とは、借り入れから数年は固定金利制で支払いを行い、その後固定金利制か変動金利制か選ぶことができる制度です。

柔軟性が高く、自分の計画に基づいて金利タイプを選べるのが特徴です。

固定金利選択制度は、子供の学費などが必要でリスクを毎月の支払いを不安定にするわけには行かない場合などに向いています。

固定金利の期間中に学費をはらい、学費を払う必要がなくなってから変動金利を選択するなどが可能であるからです。

他にも、最初は固定金利制度で様子をみて、市場の動きに合わせて変動が固定かを選択したいという人も固定金利選択制度がおすすめです。

このように、金利は3つのタイプに分かれています。どの制度が一番よくて、どの制度が一番よくないということはなく、借り入れる人の家庭環境や返済計画などによって大きくかわります。

借り入れる銀行によっては、変動のみ、固定のみなど定められている場合もあります。

自分が借り入れを行なう金融機関にはどのような金利タイプが適応されているのか事前に確認しておくとよいでしょう。

手続きの流れ

ローンを利用する際の手続きの流れについて簡単に説明します。ローンの利用にはどちらも仮審査と本審査を通過する必要があります。

リフォームローンの流れ

一般的なリフォームローンの手続きの流れは以下のとおりです。

  1. 仮審査の申し込み
  2. 審査結果の連絡
  3. 本審査の申し込み
  4. 審査結果の連絡
  5. 契約、利用開始

リフォームローンに関しては、利用する機関によっては仮審査が省略されている場合もあります。

ウェブ上で簡潔するものもあるため、住宅ローンに比べて比較的簡単です。

一体型住宅ローンの流れ

一体型住宅ローンの流れは以下のとおりです。

  1. 仮審査の申し込み
  2. 審査結果の連絡
  3. 本審査の申し込み
  4. 審査結果の連絡
  5. 手付金の手続き
  6. 抵当権の設定
  7. 契約、利用開始

一体型住宅ローンの方が、担保の審査ある分審査手順が多くなりがちです。

また、リフォームローンと違って手付金を支払う必要があるため、手付金も融資を受ける場合はさらに審査が長くなります。

リフォーム利用できる減税制度を3つ紹介

住宅ローンを利用や、省エネ、バリアフリー化が目的であるリフォームの場合は減税制度が利用できます。

減税制度を利用する際はいずれも確定申告を行う必要があるので注意が必要です。

以下では、3つの減税制度について紹介していきます。

1.住宅ローン減税

住宅ローンを利用して、リフォームをしようと考えている人は住宅ローン減税を利用できます。

 条件としては、リフォーム費用が100万円以上の人が対象です。申請を行なってから10年間、年末のローン残高の1%が所得税から控除されます。

給与収入で生計を立てている人であれば、申請を行なった翌年度からは年末調整に含まれるため毎年申請を行なう必要はありません。

加えて、住宅ローン減税は以下で紹介する、バリアフリー減税、省エネリフォーム減税との併用も可能です。

 控除の期間長期にわたるため、大きな節税効果を与えてくれます。住宅ローンを利用していうるなら忘れずに申請を行なっておきたいですね。

2.バリアフリーリフォーム減税

高齢者や障がいをもっている同居人のためにリフォームを行なうのであれば、バリアフリーリフォーム減税を利用できます。

 バリアフリーリフォーム減税は、大きく分けて投資型ローン型が用意されているのが特徴です。

投資型は、自己資金を利用してリフォームを行なう方を対象にしています。

適応期間は1年で、200万円までの費用が対象となります。控除の割合は、対象となる費用の10%です。(最大20万)

ローン型は、住宅ローンの借り入れによってリフォームを行なう方を対象にしています。

適応期間は5年で、投資型同様に200万円までの費用が対象です。控除の割合は、対象となる費用の2%です。

住宅ローンとの併用が可能なので合わせて利用したいですね。

3.省エネリフォーム減税

省エネリフォーム減税は、省エネのためにリフォームを行なう方のための減税制度です。

 こちらの減税制度も、投資型とローン型に分けられます。

投資型は、自己資金を利用してリフォームを行なう方が対象です。

適応期間は1年で、250万円までの費用が対象となります。太陽光発電の工事も行なうのであれば350万円まで対象額が増えるのが特徴です。

控除の割合は、かかった費用の10%となります。

ローン型は、住宅ローンの借り入れによってリフォームを行なう方が対象です。

適応期間は5年、250万円までの費用が対象でとなります。控除の割合は2%ですが、対象外の工事だと1%になります。

こちらも住宅ローン減税との併用が可能です。

リフォームローンのおすすめ3選

ここからはおすすめのリフォームローンを3つ紹介していきます。

1.イオン銀行リフォームローン

イオン銀行リフォームローンの特徴は金利が安く、手続きが手軽である点です。

そのため小規模のリフォームであればこちらのリフォームローンをおすすめします。担保も必要ありません。

イオン銀行リフォームローンは固定金利制度を採用しています。返済計画を入念に立てたい人には特に向いているでしょう。

2回ほど郵送にて手続きを行なうだけで借り入れることができます。来店する必要がないので、気軽にちゃちゃっと融資を受けたい場合はイオン銀行のリフォームローンを利用してみてはいかがでしょうか?

担保 なし
金利 2.5%(固定)
融資可能額 1~500万
期間 1~10年

(イオン銀行https://www.aeonbank.co.jp/loan/reform_loan/)

2.三井住友銀行リフォームローン

三井住友銀行リフォームローンの最大の特徴は、無担保であるにも関らず、融資可能な金額が大きいこと。

担保にできるような住居を持ち合わせていないが、大規模なリフォームを行なうために融資を受けたい場合におすすめです。

借り入れられる金額が大きいため、借り入れ期間も最長15年と他のリフォームローンよりも比較的長めに設定されている点も特徴です。

ただし、借り入れられる金額は年収の50%以下までと定められています。借り入れ可能な1000万を借りるには年収が2000万以上ないといけません。

無担保で大きい金額を貸すので銀行側のリスクを考えるとこれは仕方がないですね。

またリフォームに必要な見積もり金額以上貸し出すこともでないので注意が必要です。

担保 なし
金利 4.975%(変動金利制)
融資可能額 10~1000万
期間 1~15年

(三井住友銀行https://www.smbc.co.jp/kojin/jutaku_loan/shinki/shouhin/reform/index02.html)

3.りそな大型リフォームローン

りそな大型リフォームローンの特徴は、有担保で利用できるリフォームローンであるという点です。

担保となる住居を持っているが、住宅ローンを利用しておらず、大規模なリフォームが必要となる場合はこちらのローンがおすすめです。

借入額は最高3000万円。借り入れ期間は最長35年と住宅ローンと同等の条件で借り入れを行なえます。

ただし、リフォームローンなので金利は少し高め。固定金利制の場合、借り入れる期間によって3%~4.3%と変化します。

住宅ローンは一般的に金利が1%前後であるため、高めのがネックとなるところ。

担保 有り(無しのプランもある)
金利 2.475%(変動)3~4.3%(固定)*利用年数で変化
借入可能額 50~3000万
期間 1~35年

(りそな大型リフォームローン→https://www.resonabank.co.jp/kojin/jutaku/ogata_reform/)

一体型住宅ローンのおすすめ3選

次に一体型住宅ローンのおすすめを3社紹介していきます。やはり住宅ローンのほうが全体的に金利が安く抑えられていますね。

1.新生銀行

新生銀行のリフォームプランは、住宅ローンと同じ金利で借り入れが可能です。

住宅ローンの金利は固定金利制だと1%前後となっているのでかなり安いです。

借り入れ期間も住宅ローンと同じ期間、まとめて支払い可能なのも利点の一つです。

他社からの乗り換えにも対応しているので、もし現在利用している住宅ローンにリフォームプランがないのであればこちらに乗り換えるのもアリですね。

残念ながらリフォームのみの利用は受け付けていません。

担保 有り
金利 0.6%(変動)0.9~1.45%(固定)*利用年数によって変化
借入可能額 30万~1億(住宅分のローン含む)
期間 1~35年

(新生銀行https://www.shinseibank.com/powerflex/housing/?intcid=mega_pdb_000_11)

2.住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行の最大の特徴は金利の低さです。毎月金利が見直されていますが、2月現在だと変動金利制で0.447%となっております。

固定でも1.21%でしたので変動金利制度に不安がある人は固定金利制を選択してもよいでしょう。

ただしリフォームのために借り入れる場合はタイミングがシビアで、住宅ローンとリフォーム用の費用は同じタイミングで申請しなければなりません。

借り入れの際は見積もり書が必要になるのが通常なので、仮に中古住宅を購入してリフォームを考えているのであれば、住宅購入に必要な金額の見積もり+リフォームに必要な金額の見積もりが必要です。

担保 有り
金利(2月現在) 0.447%(変動)1.21%(固定)
借入可能額 500~1億(住宅ローン含む)
期間 1~35年

(住信SBIネット銀行→https://help.netbk.co.jp/faq_detail.html?id=2780)

3.ARUHI

ARUHIは融資実績シェアが20%を超えている企業です。中間金の融資にも対応しているため、手続きのための資金が足りなくても問題ありません。

金利は固定金利制のみなので、市場の動きに左右されることなく、計画的な返済を行なうことができます。

担保 有り
金利 1.25~1.75%(固定)*借り入れ期間、自己資本の割合によって変化
借入可能額 100~8000万
期間 15~35年

(ARUHI→https://www.aruhi-corp.co.jp/product/reform/requirement_flat35.html)

まとめ

リフォームのための資金調達なら、リフォームローンか、一体型住宅ローンを選択したほうがお得です。

どちらを選択したほうがよいのかはリフォームの規模によって異なります。どちらが一方的によいというものではありません。

また、融資をどこで受けるかは慎重に選択したほうがよいでしょう。

どこで融資をうけるかによって最終的に支払う金額が数万~数十万という単位で変わるからです。提供している金利タイプも銀行によって異なります。

大切なのは、自分の計画や必要な金額にあわせてどちらのローンを選択するのか、どこから借りるのかを選択することです。たとえ身近な人がおすすめだよと紹介していても、流されず、自分で選択するようにしましょう。

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